亜ヒャの書き散らかし

はてなのお題、日々のあれこれ

今週のお題「お花見」

職場の建物近くに桜の木が一本だけある。花見の名所にあるような大ぶりなものではないが、ビルの正面玄関脇に植わっている。

 

出勤時はオフィスに辿り着くことで精一杯のため全く見ていなかったが、仕事の帰りに桜が七分咲きくらいまで来ていることに気づいた。そして木を見下ろせる階段の上からスマホのカメラで桜の写真を撮っているスプリングコート姿の女性を見かけた。しかし丸一日、一秒ごとに酸素が薄くなるのが目に見えてわかるような人口密度の高い会議室に籠って疲れた脳には『この人家に帰って(なんなら今すぐにでも)SNSに写真を上げたりするんだろうな』というキラキラな人を揶揄する思考しか浮かばない。当方どちらかといえば写真を撮っている人を撮るツイッタラーになるほうだ。スプリングコートは10年前に買ったが新調していないので一周回ってまた着られるかもしれない。そういえば何年か前「◯◯を撮る△△を撮る◎◎」のような構図がtwitterで流行った記憶がある。閑話休題

逡巡しているうちに、写真を撮り終えた女性は去っていき、私も申し訳程度に桜の写真を撮って帰途に着いた。

 

桜の下で酒を飲むよりは、桜並木の道を運転し、信号待ちでフロントガラスに落ちて来た花びらを見て雅を感じるなあとここ数年思っている。幸いにも近所にちんたら走っても怒られない花見にお誂え向けの道路が何ヶ所かある。一家に一台ではなく一人に一台車がないと生きていけない田舎ならではの楽しみ方かもしれない。ただし、気分が良いからと車の窓を全開にして走っていると思わぬところからバッタ等の侵入を許してしまい、車内が阿鼻叫喚となるのでそれだけは避けなければならない。